官能小説『春遠からじ (１)』

では、せっかくですので、久々に官能小説を書いてみますね



水樹結花の官能小説

【春遠からじ (１)】

とっくに熟しているはずの結花の身体が、芽吹く時を待つ何も知らない蕾のように化して見えるのは、その日の朝に選んだ服の……エメラルドグリーンの深い青のせいなのか。

胸元のリボンをほどいて、膨らんだ谷間に指を滑らせ、乳首をまさぐり、黒板に押し倒した結花の柔らかそうな唇を舌でこじ開けたなら、熱い吐息は声にならない声に変わり……『ダメ、ダ、ダ、ダメです。会長…ここは、ここは、ＰＴＡ会議室です……。誰かが来たら……はぁ、はぁ、あっ、ああぁ…会長……。』



てなことになるのだろうか。第一回目のＰＴＡ役員会の顔合わせが終わり、中腰になりテーブルを拭いている結花の艶かしい腰つきを眺めながら、こんな妄想をしているのは、ＰＴＡ会長の安田という男である。

官能小説【春遠からじ (２)】へ続く。



『冬来たりなば春遠からじ』…凍りつくような冬が来たならば、春もそう遠くはない『春遠からじ』ですが、これが官能的な意味を持つといきなり色香が漂うから日本語って素敵ですね