葉虫蝶と化す🦋

3月15日～19日ごろまでを、
七十二候では、
「菜虫蝶と化す」といいます。

冬を過ごしたさなぎが羽化し、
蝶に生まれかわるころです。
菜虫とは、大根や蕪の葉につく
青虫のことをいいます。
蝶になり、やわらかな春の日を浴びて、
羽がみずみずしく輝きます。


昔の人は、
蝶のことを「夢虫」や「夢見鶏」と
呼んでいました。
その呼び名は、古代中国の思想家、
荘子の説話「胡蝶の夢」に由来するそうです。

蝶になる夢をみたけれど、
本当の私は蝶で、
今、人間になる
夢をみているだけではないかと…


「さなぎが蝶になる」という言葉があります。「見違えるようになる」
「ひと皮むける」
「美しくなる」という意味の喩えとして
よく使います。
女性にとっては、
嬉しい褒め言葉のひとつです。
また女性が美しくなったという以外にも、　
人間的にもランクアップしたというような
意味合いにも使います。　

青虫→さなぎ→蝶という過程を
目の当たりにしたとき、
その言葉の意味も頷けるように感じました。


蝶がひらひらと美しい羽を広げながら、
花から花へと遊び、
とまる姿は、
春ならではの光景です。　

モンシロチョウとアグハチョウぐらいしか
見たことないような気がしますが、
世界的にみると、
この世のものとは思えないほどの
美しい姿をした蝶がたくさんいます。

写真の中だけですが、
青色LEDが光り輝くような蝶の姿には、
夢のなかに吸いこまれてしまうような
魔性の魅力を感じました。

夢のなかで蝶なのか、
蝶の夢のなかなのか…
その姿は、我を忘れてしまうような
幻をみせてくれそうでした。