【ある日宗教施設にぶち込まれた話16】
突然のハプニングの後
私たちは集団で纏まって帰寮した。
帰寮してすぐ門の前で待っていた係員に数珠と経典と襷を持って食堂に集まるよう指示を受けた。
(もうすぐ朝食の時間か...)
食堂に向かうと既に朝食の準備がされていて各席へ配膳も済まされていた。
どうやら先輩たちが用意してくれたみたいだ。
＊写真はイメージです寮で振り分けられた班ごとに席に着く。
そして、食堂から見て1番上座の場所にとても大きな祭壇が置かれていた。
祭壇に点けられた線香の香りと食堂に置かれた朝食の香りが混ざり合ってなんとも言えない奇妙な香りと雰囲気に包まれた。
教団に陶酔していない今の自分にとっては嫌悪感すら感じた。
そして、先輩から指示をされ
全員祭壇の方に身体を向けて注目した。
全員が注目している事を確認したのか
祭壇近くにいた先輩が機材のスイッチを入れた。
〜♪♪〜♪〜♪♪〜幼い頃から死ぬほど耳にした
教団のテーマソング？？的な曲がながれ
どこから現れたのか、3人の先輩が左袖から行進して現れた。
そして、右端に1人・左端に1人
最後に中央に1人と祭壇前に置かれた椅子にそれぞれ座っていく。
右端の先輩の目の前に大きな鐘が置かれていた。左端の先輩の目の前には特大の木魚のような物も置かれていた。
右端の先輩が着席を確認する仕草をした後、鐘を大きく鳴らした。
(ああ...分かる。分かるはこの展開...)
食事前のお経の時間だ...。
アンチ教団過ぎて記憶から消えていた...。
教会では食事前に30分お経を唱くのが慣習であったのをすっかり忘れていた。
中央の先輩が、目の前のマイクに向けてお経を唱え始めた。最初の一小節は中央の先輩のみが唱え後の節から被せるように全員で唱える。黒魔術の儀式のようである。
これを約30分続ける。
お経の最後に食事を作ってくれた人の名前、教祖の名前、その他諸々の名前とその日命日の親族の名前をマイクの前で唱えてる人が読み上げてやっとご飯が食べられる
この儀式は一部例外を除いてずっと行われる。とても苦行であるのと同時にご飯は毎回冷めていた。これも修行という事なのだろうか。今振り返ってみても分からない。
因みに、ご飯の時はかなり経典を省略していて全てしっかり読むと1時間半かかる。
やっとご飯にありつけると思ったところで
例のションベン漏らし女子が食堂に入ってきた。
『カマダ大丈夫⁉️』
彼女の班の先輩が駆け寄って行く。
(あの子...カマダって言うんだ...)
っと勝手に名前を覚えながら私はご飯を食べ始めた。
うん、とても冷めている。
9/9 00:29
【ある日宗教施設にぶち込まれた話16】突然のハプニングの後私たちは集団で纏まって帰寮した。帰寮してすぐ門の前で待っていた係員に数珠と経典と襷を持って食堂に集まるよう指示を受けた。(もうすぐ朝食の時間か...)食堂に向かうと既に朝食の準備がされていて各席へ配膳も済まされていた。どうやら先輩たちが用意してくれたみたいだ。＊写真はイメージです寮で振り分けられた班ごとに席に着く。そして、食堂から見て1番上座の場所にとても大きな祭壇が置かれていた。祭壇に点けられた線香の香りと食堂に置かれた朝食の香りが混ざり合ってなんとも言えない奇妙な香りと雰囲気に包まれた。教団に陶酔していない今の自分にとっては嫌悪感すら感じた。そして、先輩から指示をされ全員祭壇の方に身体を向けて注目した。全員が注目している事を確認したのか祭壇近くにいた先輩が機材のスイッチを入れた。〜♪♪〜♪〜♪♪〜幼い頃から死ぬほど耳にした教団のテーマソング？？的な曲がながれどこから現れたのか、3人の先輩が左袖から行進して現れた。そして、右端に1人・左端に1人最後に中央に1人と祭壇前に置かれた椅子にそれぞれ座っていく。右端の先輩の目の前に大きな鐘が置かれていた。左端の先輩の目の前には特大の木魚のような物も置かれていた。右端の先輩が着席を確認する仕草をした後、鐘を大きく鳴らした。(ああ...分かる。分かるはこの展開...)食事前のお経の時間だ...。アンチ教団過ぎて記憶から消えていた...。教会では食事前に30分お経を唱くのが慣習であったのをすっかり忘れていた。中央の先輩が、目の前のマイクに向けてお経を唱え始めた。最初の一小節は中央の先輩のみが唱え後の節から被せるように全員で唱える。黒魔術の儀式のようである。これを約30分続ける。お経の最後に食事を作ってくれた人の名前、教祖の名前、その他諸々の名前とその日命日の親族の名前をマイクの前で唱えてる人が読み上げてやっとご飯が食べられるこの儀式は一部例外を除いてずっと行われる。とても苦行であるのと同時にご飯は毎回冷めていた。これも修行という事なのだろうか。今振り返ってみても分からない。因みに、ご飯の時はかなり経典を省略していて全てしっかり読むと1時間半かかる。やっとご飯にありつけると思ったところで例のションベン漏らし女子が食堂に入ってきた。『カマダ大丈夫⁉️』彼女の班の先輩が駆け寄って行く。(あの子...カマダって言うんだ...)っと勝手に名前を覚えながら私はご飯を食べ始めた。うん、とても冷めている。
【ある日宗教施設にぶち込まれた話16】
突然のハプニングの後
私たちは集団で纏まって帰寮した。
帰寮してすぐ門の前で待っていた係員に数珠と経典と襷を持って食堂に集まるよう指示を受けた。
(もうすぐ朝食の時間か...)
食堂に向かうと既に朝食の準備がされていて各席へ配膳も済まされていた。
どうやら先輩たちが用意してくれたみたいだ。
＊写真はイメージです寮で振り分けられた班ごとに席に着く。
そして、食堂から見て1番上座の場所にとても大きな祭壇が置かれていた。
祭壇に点けられた線香の香りと食堂に置かれた朝食の香りが混ざり合ってなんとも言えない奇妙な香りと雰囲気に包まれた。
教団に陶酔していない今の自分にとっては嫌悪感すら感じた。
そして、先輩から指示をされ
全員祭壇の方に身体を向けて注目した。
全員が注目している事を確認したのか
祭壇近くにいた先輩が機材のスイッチを入れた。
〜♪♪〜♪〜♪♪〜幼い頃から死ぬほど耳にした
教団のテーマソング？？的な曲がながれ
どこから現れたのか、3人の先輩が左袖から行進して現れた。
そして、右端に1人・左端に1人
最後に中央に1人と祭壇前に置かれた椅子にそれぞれ座っていく。
右端の先輩の目の前に大きな鐘が置かれていた。左端の先輩の目の前には特大の木魚のような物も置かれていた。
右端の先輩が着席を確認する仕草をした後、鐘を大きく鳴らした。
(ああ...分かる。分かるはこの展開...)
食事前のお経の時間だ...。
アンチ教団過ぎて記憶から消えていた...。
教会では食事前に30分お経を唱くのが慣習であったのをすっかり忘れていた。
中央の先輩が、目の前のマイクに向けてお経を唱え始めた。最初の一小節は中央の先輩のみが唱え後の節から被せるように全員で唱える。黒魔術の儀式のようである。
これを約30分続ける。
お経の最後に食事を作ってくれた人の名前、教祖の名前、その他諸々の名前とその日命日の親族の名前をマイクの前で唱えてる人が読み上げてやっとご飯が食べられる
この儀式は一部例外を除いてずっと行われる。とても苦行であるのと同時にご飯は毎回冷めていた。これも修行という事なのだろうか。今振り返ってみても分からない。
因みに、ご飯の時はかなり経典を省略していて全てしっかり読むと1時間半かかる。
やっとご飯にありつけると思ったところで
例のションベン漏らし女子が食堂に入ってきた。
『カマダ大丈夫⁉️』
彼女の班の先輩が駆け寄って行く。
(あの子...カマダって言うんだ...)
っと勝手に名前を覚えながら私はご飯を食べ始めた。
うん、とても冷めている。
