服の下の欲望

ホテルの部屋に入ると、彼はベッドに腰を下ろしながら言った。
「今日は、ちゃんと全部見たい」
私のシャツのボタンに手をかける指先は、優しいのに迷いがない。
一つずつ、丁寧に外していくたびに、呼吸が浅くなる。
「ここも、こっちも…すごく綺麗」
その言葉と一緒に、胸元にそっと唇が落ちる。舌の先が肌をなぞるたび、ピクリと体が反応してしまう。
服を脱がされるよりも、ゆっくり剥がされていく“心”のほうが恥ずかしい。
──でももう、裸になる準備はとっくにできてた。
ホテルの部屋に入ると、彼はベッドに腰を下ろしながら言った。
「今日は、ちゃんと全部見たい」
私のシャツのボタンに手をかける指先は、優しいのに迷いがない。
一つずつ、丁寧に外していくたびに、呼吸が浅くなる。
「ここも、こっちも…すごく綺麗」
その言葉と一緒に、胸元にそっと唇が落ちる。舌の先が肌をなぞるたび、ピクリと体が反応してしまう。
服を脱がされるよりも、ゆっくり剥がされていく“心”のほうが恥ずかしい。
──でももう、裸になる準備はとっくにできてた。