冬になると

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さて、毎年冬になると思い出す小話をひとつ。

父上は激怒した。
必ず、かの怠惰の元凶の"こたつ"を除かねばならぬと決意した。
父上にはインドア派の気持ちがわからぬ。
父上は、スポーツマンである。
球を投げ、泥だらけになって遊んで暮らして来た。
けれども子が風邪をひくことに対しては、人一倍に敏感であった――


はい、というわけでね。

我が家には昔、こたつがありました。

ただ、何度叱っても私達姉妹がこたつで寝てしまうため、ある日激怒。

父上は、こたつの布団を捨てるという暴挙に出たのでした。

いやー、学校から帰ってきて天板だけになったこたつを見た衝撃たるや。

未だに忘れられないですね

「何度言っても聞かないなら、わからせればいいじゃない(物理)」って。

マリー・アントワネットもびっくりの理論で生きている、脳筋お父上でございます。


ちなみにその"元こたつ"ですが、実家では未だに「ただのテーブル」として現役です。

すぐに天板がずれるので、使いにくそうですけどね。

彼はああ見えて物を大事にする性格なので、キレて破壊しない限りはそのまま使うのでしょう。

ではでは、走れメロスならぬ「寝るなももか」でした。おしまい


ももか