けれど救われたと思いたい

性癖歪み物語第二章です
序章からお進みください😇

ある夏の日でした。
生憎の雨で湿度も高く
蒸し蒸しと不快感を感じる昼下がり
家にお水がないことに気が付きます。

夏場に水分をとらないのは言語道断。
『喉乾いたからお水買いに行っていい？』
彼に連絡を入れます。
どれくらい待っても返事はなく
喉の渇きに限界を感じたAは
軟禁生活が始まってから
初めて家を出ました。

久しぶりに外の空気を感じ
ああ、もうこんなに外は暑くなったのかと
世間から取り残された気持ちになり
それでも彼を愛していたから
世間から取り残されても
彼さえいればそれでいいと
ほとほと呆れるくらい洗脳されていました。

早く行って、早く帰ろう。
足早に近くのコンビニへ向かおうとする
マンションのロビーで
どこか見覚えのある顔に出逢います。

どこで見たっけ？
なんて、まだ外を出歩いていた日の
遠い記憶を辿っていた時
『Aちゃん、だよね？』
その女性から声をかけられるのです。

この日がまさかこんな形で来るとは
思ってもみませんでした。

次回第11話明日朝7時公開😇
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