あの夜のこと、思い出してた

夜が深くなるほど、思い出すの。

あの人の指先の感触、吐息、低く囁く声。

肌に触れる前の、じらすような距離感。

視線だけで心も身体も支配されていくのがわかった。

ベッドに押し倒されるわけでもなく、

ゆっくりと、静かに、でも確実に崩れていく私の中の理性。

「こんなに感じやすいなんて、知らなかった」

そう言われたとき、全身が熱くなって息が漏れた。

誰にも言えないような甘い夜。

あの時のことを思い出すたび、また欲しくなってしまう。

こんな日記、読んだら会いたくなってくれるかな。