はじまりの夜

梅雨明けの夜、むっとする空気が肌にまとわりつく。
駅ビルで涼んでいた私に、後ろから静かな声。
「暑いですね、よかったら少し休みませんか?」
振り返ると、涼しげな目をした男性。
警戒心よりも、なぜか安心感が勝った。
少しだけ…そう思って、彼と同じホテルのロビー階へ。
そのままエレベーターに乗り、
降りた先は、彼の部屋の前だった。
「帰るなら今だよ?」
そう言うくせに、彼の手は私の手を離さなかった。
扉の中、エアコンの風が心地よくて、
でもそれ以上に、彼の手のひらが熱く感じた。
──初めてなのに、触れられるたび、奥がじんわり反応していく。
梅雨明けの夜、むっとする空気が肌にまとわりつく。
駅ビルで涼んでいた私に、後ろから静かな声。
「暑いですね、よかったら少し休みませんか?」
振り返ると、涼しげな目をした男性。
警戒心よりも、なぜか安心感が勝った。
少しだけ…そう思って、彼と同じホテルのロビー階へ。
そのままエレベーターに乗り、
降りた先は、彼の部屋の前だった。
「帰るなら今だよ?」
そう言うくせに、彼の手は私の手を離さなかった。
扉の中、エアコンの風が心地よくて、
でもそれ以上に、彼の手のひらが熱く感じた。
──初めてなのに、触れられるたび、奥がじんわり反応していく。