声を数える夜

今日はどんな妄想をゆめみるのかしら。

音に敏感な部屋の中で

発された声の数をカウントしていくプレイ。

喋らない。

叫ばない。

でも、漏れる息や震える呻きまで

すべて記録していく。

小さなノートにひとつひとつ刻まれる数字。

それがそのまま罰の単位になるの。

焦らし続け触れずに

じわじわと精神を削る。

どれだけ耐えても

どれだけ我慢しても

最後に勝手に零れた声のせいで全てが裏返る。

そうして自分がどれほど未熟で

無様で

反応に素直な存在かを自覚していく様子を

私は楽しむのよ。

時にバラ鞭の端で肩先を撫でるだけで

その音と肌の温度が緊張を走らせる。

苦痛は与えない。

でも、声ひとつが罰になるという支配構造の中で

次第に追い詰められていくの。

限界を試すのではなく自ら境界線を崩していく。

その夜は長いの。

数字が尽きるまで許さない。

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