♦️紅い帳、濡れた静寂♦️

静寂は、最初からそこにあった。
重ねられたシーツの皺が、
まるでわたしの心の迷いをなぞるように波打つ。
部屋の灯りは、あえて落とした。
明るすぎると、
この“音”が際立たなくなってしまうから──
“ぶぅぅん…”という微振動が、
白いコードの先からわたしの指先へ、
そして、秘めたる場所へと伝わってゆく。
赤いランジェリーの隙間から、
わずかにのぞいた肌が熱を帯びて、
ひとつ、またひとつと
欲の痕を刻み込んでゆく。
吐息が漏れた瞬間、
自分の声に驚いて、
だけどその響きにまた火がついてしまった。
誰かが見ていたら──
誰かがわたしのこの姿を知っていたら──
その想像が、
この快楽を何倍にも膨らませてゆく。
快感は波のように訪れ、
引いてはまた満ちる。
甘い余韻を残しては、
わたしを何度も何度も“ひらいて”ゆく。
濡れた指先が伝うその先で、
心までもほどけてしまいそうだった。
静寂はまだ、そこにある。
でも今のわたしは
もう“何も纏っていない”のと同じだった──
静寂は、最初からそこにあった。
重ねられたシーツの皺が、
まるでわたしの心の迷いをなぞるように波打つ。
部屋の灯りは、あえて落とした。
明るすぎると、
この“音”が際立たなくなってしまうから──
“ぶぅぅん…”という微振動が、
白いコードの先からわたしの指先へ、
そして、秘めたる場所へと伝わってゆく。
赤いランジェリーの隙間から、
わずかにのぞいた肌が熱を帯びて、
ひとつ、またひとつと
欲の痕を刻み込んでゆく。
吐息が漏れた瞬間、
自分の声に驚いて、
だけどその響きにまた火がついてしまった。
誰かが見ていたら──
誰かがわたしのこの姿を知っていたら──
その想像が、
この快楽を何倍にも膨らませてゆく。
快感は波のように訪れ、
引いてはまた満ちる。
甘い余韻を残しては、
わたしを何度も何度も“ひらいて”ゆく。
濡れた指先が伝うその先で、
心までもほどけてしまいそうだった。
静寂はまだ、そこにある。
でも今のわたしは
もう“何も纏っていない”のと同じだった──